Webライティングをやっていると、文章が長くなってくることは良くある話です。普段の会話であれば、形容詞を使ったり、身振り手振りで必要以上の言葉を省略できます。しかし、SEOを意識したWebライティングの場合は、キーワードになる単語などを省略せずに記述する可能性があります。
たとえば、次のような文章です。
同じ高校に通う田中君が学校を休んだ理由は、前日から続いている頭痛のため、通学途中で転倒してしまい後頭部を打ち救急搬送されたからです。
いかがでしょうか。かろうじて文章全体の意味が通じるかと思います。要するに、田中君が学校を休んだ理由について説明している文章です。ただし、ひとつ間違えると次のように意味不明の文章となるかもしれません。
同じ高校に通う田中君が学校を休んだ理由は、前日から続いている頭痛のため、通学途中で転倒してしまい後頭部を打ち救急搬送され病院に入院しています。
この文章では、主語と述語がすべっている状態です。または、主語と述語がねじれているともいわれます。「田中君が学校を休んだ理由は」についての答えが、「病院に入院しています」とつないでいる状態です。「休んでいる理由が病院に入院している」という内容なので間違ってはいませんが末尾の「~しています」によって微妙なすべりを発生させています。では、この文章を次のように書き直してみましょう。
同じ高校に通う田中君は、前日から続いている頭痛が原因で、通学途中で転倒し後頭部を打ち救急搬送され病院に入院したため学校を休んでいます。
この調整は、「同じ高校に通う田中君が・・・入院して学校を休んでいる」という事実を伝える文章になっています。しかし、ちょっと説明がくどくて誤解を招きそうですね。でしたら、文章を短くしましょう。
田中君は、同じ高校に通う生徒の一人です。田中君は、今日から学校を休んでいます。田中君が学校を休んだ理由は、通学途中で転倒し病院に入院したからです。田中君が転倒した原因は、前日から続いていた頭痛が関係しています。頭痛により後頭部を打ったため、周囲の人が救急車を呼びました。田中君は、救急搬送先の病院にそのまま入院しているようです。
なんと、先ほどの文章を5つに分けることができました。ただし、分類するときも主語と述語のねじれには注意が必要です。
主語と述語がすべらないように注意しよう
主語と述語がすべらないように注意する方法は、一文を短くまとめることです。たとえば、次の文章で考えてみましょう。
学校を休んだ田中君は、昨日から熱を出しているため学校を休み、寝ていると連絡がありました。
「田中君」は、次の3つの事実が伝えられています。
- 学校を休んだ
- 昨日から熱を出している
- 寝ている
- 學校に休みの連絡をしている
これらのポイントをすべて伝える場合は、すべらないように一文を短くする必要があります。
一文:40~50文字
田中君は、学校を休みました。田中君が学校を休んだ理由は、昨日から熱を出しているからです。田中君は、学校を休み寝ていると連絡が入りました。
文章を短くする接続詞
文章を短くするポイントは、次の接続詞の部分で切り離すことです。
- ~が、
- ~ので、
- ~だから、
- ~のため、
- ~して、
これらの接続詞は、文章を切り離す目安になるでしょう。
切り離し前:田中君は、熱が出たので学校を休んだので家で寝ているようです。
切り離し後:田中君は、熱が出て学校を休みました。今日は、家で寝ているようです。
また、接続詞を多用する際は、同じ接続詞の連続使用に注意しましょう。「田中君は、熱が出たので学校を休んだので家で寝ているので心配です」
参考:逆接続
逆接続、前の文を否定する反対の意見を述べる際に使います。これらも主語と述語のすべりに注意して使いましょう。
- しかし
- ところが
- だが
- ~ものの
- けれども
- にもかかわらず
- それどころが
- とはいえ
- というものの
参考:順接続
順接続は、前の文章に対して接続後の文章が理由や要因となると気に使います。
- だから
- そのため
- そこで
- したがって
- ゆえに
- すると
- それでは
総論
文章は、組み立て次第で別なニュアンスになってしまいます。主語と述語をすべらせないで、主語に対しての答えが述語だと考えることが重要です。